第105回全国高校野球選手権は18日の休養日をはさみ、激戦が予想される準々決勝4試合が19日、甲子園で行われる。
慶応(神奈川)は103年ぶりの4強入りをかけて沖縄尚学と対戦。大応援団の後押しも受けて、伝統校の意地を見せる。第4試合、夏連覇を目指す仙台育英(宮城)-花巻東(岩手)の東北勢対決にも注目が集まる。入場券は完売。熱い1日となる。
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慶応ボーイズが、森林貴彦監督(50)の新スタイルで103年ぶりの4強進出を狙う。この日は兵庫県内で午前8時から練習を実施。熱気があふれるグラウンドには常に選手たちの声が響き渡っている、わけではない。監督や主将の指示が通りやすい、慶応ではいつも通りの、メリハリある環境ができあがっていた。
同校は髪形は自由で、練習でも自主性を重んじる。森林監督は練習中の声出しについて「どんなチームがあってもいい」と前置きした上で、持論を展開した。「無駄な声はいらない」。元慶大野球部監督の前田祐吉氏の教えを教訓に、会話を大事にする。「ちゃんと話をする。そっちの方がよっぽど大事。張り上げる声よりも会話、と思っています」。
新しい取り組みも積極的に取り入れる。森林監督の提案で、慶大で行っていたメンタルトレーニングを2年前から導入。選手は移動中や練習前、その日の自分をイメージすることを恒例にする。指揮官から「裏キャプテン」と信頼されるメンタルチーフの庭田芽青(めいせい)内野手(3年)は「(効果が)大きいかはわからないけどマイナスになることはない。少しでもプラスになっていれば」と語った。
準々決勝は東恩納蒼投手(3年)を擁する沖縄尚学と対戦する。4強進出なら、1920年以来103年ぶり。指揮官は「3桁になるとピンとこないけど、重みのあることにチャレンジ出来ることにやりがいを感じる」と力を込めた。慶応スタイルで、一気に駆け上がる。【星夏穂】

