仙台育英(宮城)の1番橋本航河外野手(3年)が、“清原超え”に意欲を示した。

現在、夏の甲子園の通算安打数は23本。トップのPL学園(大阪)・清原和博氏の27本にあと4本と迫る。「(清原氏は)素晴らしいバッターだと思っています。(通算安打数を)意識していないことはないです」と偉業達成に前向きだった。

チームの勝利に徹する。「一番はチームが勝つこと。まずは勝利に貢献できる打撃をしていきたい。試合に勝った上で、記録を超えられたらいいかな」と史上7校目の夏連覇へ、チームファーストの精神も忘れなかった。

今大会ここまで全5試合に「1番中堅」で先発出場。19打数11安打、打率5割7分9厘をマークするなど5試合連続安打中。うち3本は内野安打と、一塁到達タイム3秒7弱とチーム一の快足リードオフマンでもある。「逆方向へと打てているので、調子はいい」と胸を張った。

好調をキープする要因は、1年前に取り入れた試合前のルーティーンにある。「動体視力を高めるために始めた」という指を使った「ビジョントレーニング」を欠かさずに行っている。「巨人の坂本(勇人)選手が試合前にやっているのを見て、自分も『やってみようかな』と思って。トレーニングで動体視力にも自信がついて、両目は(視力)1・5。ボールがよく見えています」と話した。

慶応(神奈川)との決勝を翌日に控えたこの日は、兵庫・西宮市内で最終調整。約1時間ほど軽めの打撃練習で汗を流した。「全力で持てる力を発揮するだけ。ここまで来たら優勝したいです」と意気込んだ。【佐藤究】