第96回選抜高校野球大会の選考委員会が大阪市内で行われ、出場32校が決定した。大会は3月8日に組み合わせ抽選が行われ、同18日、甲子園球場で開幕する。

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北海(北海道)が3年ぶり14度目出場を決めた。昨年夏に続く2季連続。出場が決定すると、ナインは長靴を履き、氷点下のグラウンドに飛び出した。膝下まで雪が積もる中をかき分けながら進み、喜んだ。その光景を見守った平川敦監督(52)は「選ばれるまではドキドキしていたが、選ばれたからには甲子園で1つでも勝ちたい」。すでに全国へ、気持ちを切り替えた。

高校野球100周年の15年夏に続き、甲子園100周年の春切符を手にした。今年がメモリアルイヤーと知っていた金沢光流主将(2年)は「100年なので、一番北海道で伝統がある学校なので、行けて良かった」と笑った。

春の前回出場はコロナ禍の21年。その前は東日本大震災の11年、阪神淡路大震災の95年と、震災が起こった年の出場が続く。能登半島地震が発生した今年、「いろんな出来事がたくさんあるけど、自分たちは与えられた環境でできることを一生懸命やりたい」と平川監督。その言葉どおり、屋外での練習はできなくても、ナインはできることに取り組む。体づくりに集中し、松田収司投手(1年)は昨秋から体重は5キロアップした。連日の降雪で、「キツいです」(松田)と話すグラウンドの雪かきもトレーニング代わりだ。

21世紀枠に選出された別海とともに北の大地から聖地へ臨む。ベスト16だった昨夏のベンチ入りメンバー9人が残っている。その1人の金沢は目標を聞かれ、ひと言「優勝です」と誓っていた。【保坂果那】

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