21世紀枠の別海が創志学園(岡山)に0-7で完敗した。先発した堺暖貴投手(3年)が3回まで無失点投球を見せたが、4回に失策から先制点を献上。5回も失策が絡んで3失点を喫した。昨秋の道大会3試合で計1失策だった守備は甲子園ではほころびが見えた。2失策だった2番の影山航大遊撃手(3年)は「精神力の弱さが出た」と悔しがった。酪農のまちから史上最東端の甲子園出場校として高校野球の聖地での一戦に挑んだが、歴史的な勝利は遠かった。

別海打線は創志学園の先発、山口に4安打に抑えられた。テンポのいい投球に合わせられず、14三振を喫した。連打で攻め立てる場面はなく、チャンスでの1本も出なかった。1安打を放った4番捕手の中道航太郎主将(3年)は「自分たちの間をつくれるようにならないといけない。そのためにも練習から緊張感を持ってやっていきたい」と甲子園のレベルに照準を合わせて打力を高めていくつもりだ。

それでも堺は序盤で制球良く投げ込み、3回まで無失点に抑える上々の立ち上がりを見せた。「自分の気持ちが勝ったかな」。7回2/3、107球を投げて7失点を喫したが、自責点は3。連打を浴びたのは7回に1度だけで、トルネード気味の変則的なフォームはタイミングをずらす一定の効果があり、凡打を誘った。「打たせて取る自分の形は通用した」と手応えを語った。

昨秋の道大会4強入りから21世紀枠選出と激動の半年間を過ごした。次は夏の甲子園を目指して練習に励む。影山は「リベンジするにはここに帰ってくるしかないので、道大会を勝ち抜いて夏の甲子園で戻ってきたい」と再訪を誓った。中道主将は「別海町に勝ちを持ち帰れるように頑張りたい」。高校野球の聖地で一回り大きくなったチームは夏の甲子園を目標に再出発する。【石井翔太】