東京が二松学舎大付を2-1で破り16強入り、今夏東東京大会のシード権をゲットした。

勝利の立役者はエース右腕の永見光太郎投手(3年)。直球、カットボール、カーブ、スプリットを武器に二松学舎大付の強力打線を3安打1四球1失点に抑え7三振を奪った。

1年時から4番を打ち、U18日本代表候補でドラフト候補の4番片井海斗内野手(3年)は3打数無安打1四球2三振に抑えた。「真っすぐは打たれると思ったので変化球で攻めました」と第1打席はカーブ、第2打席はカットボールで三振に仕留めた。

東京都高野連発行のメンバー表のサイズは178センチ、59キロ。「今は181センチで体重は70キロ近くまで増えました」。冬の間のトレーニング、食トレでサイズアップに成功。球速も秋の133キロから140キロまで上がった。さらに昨秋からプロ野球選手らも指導するスポーツトレーナーの北川雄介氏に師事。カットボールをマスターした。

「カットボールが通用するようになったので(二松学舎大付を)抑える自信はありました。片井君と(6番の)五十嵐君がキーマン。その前にランナーを出さないように気をつけました」と胸を張った。

2回戦に続き視察した日本ハム山田正雄スカウト顧問は「コントロールが素晴らしい。直球も変化球もコースに投げ分けられる。試合前の遠投も良かった。あとはこのまま真っすぐ伸びるだけ。将来が非常に楽しみ」と話した。

2日の初戦で成立学園、4日の2回戦ではドラフト候補の強打者のいる桐朋を連続完封。そして中1日での登板となったこの日、春夏12度甲子園出場の二松学舎大付も倒した。

「好きな投手は山本由伸さん。もっとレベルの高いピッチャーになって、どこでも通用するようになりたい」

ふさふさの髪にかわいらしさが残る顔。今夏のシンデレラボーイになる可能性を秘めた17歳は、次戦14日の日大豊山戦で春の8強入りを目指す。

◆東京高等学校 1872年(明5)、上野塾として創立の私学。その後、東京数理学校、東京数学院、東京中学を経て1954年から現校名。陸上部、ラグビー部は強豪で卒業生に陸上短距離のケンブリッジ飛鳥ら。野球部は1931年創部。春夏甲子園出場なし。近年では14年夏に東東京大会8強。所在地は大田区鵜の木2の39の1。