大阪桐蔭が7-3で智弁学園(奈良)を下し、22年以来4年ぶり、春夏通算10度目の優勝を決めた。敗れた智弁学園はプロ注目のエース左腕、杉本真滉投手(3年)が1週間500球の球数制限にあと3球に迫る大車輪の働きも一歩及ばなかった。
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残り3球とともに夏への思いを、智弁学園・杉本真滉(まひろ)投手(3年)は甲子園のマウンドに置いてきた。
同点直後の7回に押し出しを含む4点を失い、7回7失点降板。131球の球数制限があった決勝で128球で交代した。「球数のことはあったけど、他の投手がいてくれるんで。ここ一番でゼロに抑える力が足りなかった」。応援団に一礼し、涙をぬぐった。
それでも終盤まで王者の前に立ちはだかった。準決勝で左すねに打球を受け、小坂将商監督(48)は回復具合を心配していた。だが「頑張ってくれる」と信頼が懸念を上回った。エースは気迫に満ちていた。
16年のセンバツ優勝投手、阪神村上頌樹は「チームを背負う覚悟は、高校時代に植え付けられました」とタイガースを支えるルーツを明かす。大先輩の背中を追ってきた杉本も、変わった。「打たせて取ることも三振を取りたいときに取ることもできるようになった」技術の成長。さらに「投手で試合の流れが変わることを花咲徳栄戦でも決勝でも学んだ」と振り返った。
小坂監督は「最後こういう形になりましたけど、ここまでほんまにチームを引っ張るのは杉本でした」とねぎらった。エースは「もう1回、この舞台で投げられるように頑張ります」と経験を覚悟に替え、夏に目を向けた。【堀まどか】
▽智弁学園・逢坂(6回1死に一時同点の右越えソロ含む2安打1打点)「狙ったボールを1球で仕留めきれて、完璧だった。この負けを材料にいかにチームを強くするか、夏に向けて悔しさを頼りに頑張ります」
▽智弁学園・角谷(主将として1番捕手で4打数2安打)「日本一を目指した上で最後負けてしまい、力が足りなかったし、悔しかった。チームで見直して、1から練習や試合に一丸となって臨んでいきます」

