<全国高校野球選手権:前橋育英3-2常総学院>◇19日◇準々決勝

 常総学院(茨城)がまさかのサヨナラ負けで10年ぶりの4強を逃した。

 2-0で迎えた9回裏の守り。8回まで無失点に抑え、完封目前だったエース飯田春海投手(3年)に投球練習中に異変が起きた。右太もも裏がつったためベンチに戻り医師の診断と治療を受けた。熱中症の疑いもあったため「次につったら交代と判断」し、佐々木監督の了承の上、マウンドへ戻った。しかし2球投げたところで今度は左太もも前部がつったため降板した。

 それでも急きょ登板した金子雄太投手(2年)が2死を取った。最後の打者も二ゴロに仕留め試合終了と思った瞬間、ややイレギュラーした打球を二塁手がお手玉し一塁セーフ(記録は失策)。続く打者に二塁打され二、三塁。7番高橋光に右中間を破る適時三塁打を浴び2-2同点となった。

 そして10回裏1死二、三塁から安打を許しサヨナラ負け。

 佐々木力監督は「野球の怖さを痛感しました。運がないなと。飯田が最後まで投げていたらどうなっていたか。昨日も酸素カプセルに入ったりマッサージしたりケアはさせたんですが、この暑さ。やれることはやったんですが、残念でなりません」と話していた。