春夏通算9度甲子園に出場した名将、水城(茨城)の橋本実(はしもと・みのる)監督が18日午前5時5分、水戸市の病院で死去した。64歳だった。死因は非公表。水戸市出身で緑岡高-中大を卒業。岩井、佐竹の監督を経て、88年水戸商監督に就任すると92年春に同校を32年ぶりの甲子園へ導いた。甲子園では94年夏に4強、99年春に準優勝。温厚かつ実直な性格で、同校ではプロに進んだオリックス井川慶投手(33)、長峰昌司投手(28)らを育てた。

 02年から一時野球から離れたが、08年に水城で監督復帰。10年夏に同校を初の甲子園出場に導くなど指導力には定評があった。最近は体調が優れなかったが、試合があった死去の前々日には「遺言だと思って聞け」と野球部関係者に30分近く野球論を語ったという。

 葬儀・告別式は25日午前11時から水戸市堀町2106の2、水戸市斎場で。喪主は長男裕亮(ゆうすけ)さん。