<高校野球愛媛大会:済美8-0三島>◇16日◇1回戦◇西条市ひうち球場

 最速157キロ右腕、済美の安楽智大投手(3年)のラストサマーは「恩返し」の完封発進だ!

 愛媛大会の1回戦で三島相手に5安打7奪三振。公式戦では右肘を故障した昨秋以来、297日ぶりの登板で、エースらしく成長した姿を披露した。

 ◆13年センバツ準V

 初戦(2回戦)の広陵戦で2年生の甲子園最速となる152キロをマーク。全5試合に先発し4完投。46イニング772球を投げ抜いた。

 ◆13年夏に最速157キロ

 愛媛大会準決勝(川之江戦)で3日前に出した自己最速154キロを超える、157キロをマーク。甲子園では、2回戦の三重戦で甲子園最速記録(球場表示)の155キロを出した。

 ◆13年秋に世界準V

 高校日本代表に選出され、U18W杯で準優勝に貢献。3試合2勝0敗で最優秀防御率と最高勝率、ベストナインに相当する「オールスターチーム」の3部門に選ばれた。

 ◆右肘故障

 13年秋季愛媛大会1回戦(西条戦)で先発したが「右肘尺骨神経まひ」を起こし、途中降板。チームも敗れ、今春の選抜出場を逃した。

 ◆ノースロー調整

 今年に入るまでは投球練習を回避。体力強化に専念した。

 ◆実戦復帰

 4月5日の練習試合・開星戦で約7カ月ぶりに実戦復帰。阪神佐野アマスカウト統括が視察した5月31日の練習試合・明石商戦で、ワインドアップ投法を解禁。7月5日の練習試合・鳴門渦潮戦では故障後初めて4安打完封。阪神中村勝広GMも見守った。