<高校野球岩手大会:久慈東8-5久慈>◇17日◇3回戦◇花巻球場

 久慈東が久慈との同地区対決を制し、3年ぶりの16強入りを果たした。初戦岩谷堂戦で4打数4安打をマークした4番石崎優貴外野手(3年)が1、3回にそれぞれ三塁打を放ち3打点と活躍した。

 初回、いきなりの久慈東1死一、二塁のチャンスで打席は4番石崎。耳に入ってきた連続テレビ小説「あまちゃん」の軽快なテーマソングの応援で「リラックスできた」と、右翼へ痛烈な先制の三塁打を放った。続く3回の打席でも中越えの適時三塁打。5回に三振し、前の試合から続く連続安打は6でストップしたが、好調ぶりを見せつけて、過去2度夏に敗れている因縁の相手、久慈を倒した。

 米田和靖監督(35)が「一番バットを振ってきた」と認める練習の虫。ずっと朝、晩1時間ずつバットを振り込んできた。もともとサッカーに興味があったが、小3の時に現花巻東の大向繁利内野手(3年)に誘われ野球を始めた。高校で続けるかも迷ったぐらいだった。「センスがないので、みんなよりやらないと試合に出られない」と努力してきた結果が実った。次は盛岡農戦。勝てば王者花巻東と当たる可能性が高い。「私立を倒し優勝したい」と自信にあふれていた。