<高校野球青森大会:五所川原商8-2青森東>◇17日◇4回戦◇青森市営野球場

 五所川原商が青森東を破り、2年連続のベスト8進出を決めた。エース右腕一戸魁人(3年)が10安打を打たれながらも2失点完投。バックは無失策、打線は11安打で着実に得点を重ねた。

 五所川原商が攻守かみ合い快勝した。1回表1死二、三塁のピンチを迎えたが、一戸が続く2者を打ち取り、切り抜けた。その裏4番豊沢祐太(3年)の2点三塁打などで3点を先制。一戸は6回に2ランを浴びたが、打線が中押し、ダメ押しをしてくれた。

 昨年、創部43年目で初の夏ベスト8進出。五所川原市内にある私立校で、選手は全員、周辺町村を含む地元出身。平山悟監督(48)は「飛び抜けた選手はいない。だが一生懸命やれば結果につながる。昨年のベスト8がそれを選手たちに教えてくれた」という。

 パワーアップのため、普段ナインは1日どんぶり9杯のご飯がノルマ。昼休みは体育館に集合し、3合の弁当の完食をお互い確認し合う。エースで主将の一戸は体重が秋から5キロ増えた。トレーニングとの相乗効果で「体の切れがよくなり、得意のストレートの切れもよくなった」という。

 準々決勝の相手は青森山田。昨夏も準々決勝で対戦し、2-8で敗れた。昨秋、今春はいずれも八戸学院光星に敗戦。「優勝候補にことごとくはね返されてきたが、やってきたことがどれだけ通用するか楽しみ」と平山監督。一戸は「去年の先輩の分も背負って、全員でしっかり戦う」と闘志をみせた。【北村宏平】