<高校野球山形大会:九里学園4-2山形南>◇11日◇1回戦

 曇り空の下、56校参加の山形県大会が開幕した。第2試合は九里(くのり)学園が、4番斎藤哲(あきら)捕手(2年)の今大会第1号となる先制本塁打と、ダメ押しの左犠飛などで、山形南との接戦を4-2で制した。

 2回表、九里学園の先頭打者の斎藤哲は、初球のストレートを思い切りすくい上げた。打球は右中間スタンドに飛び込んだ。「多少詰まってました」と振り返った斎藤哲は、1年秋からクリーンアップを務める。「自分が打たなきゃチームが勝てない」という自覚を持ち、練習後、自宅で納得いくまで素振りを続けてきた。その努力が、大会第1号で結実した。11回表にもダメ押しの左犠飛を放ち、2年連続の初戦突破に貢献。「クリーンアップに甘い球はそうは来ない。(今後も)1球で決めます」と話した。

 9回まで11安打しながら2点に抑えられる苦しい展開だったが、高橋左和明監督(37)は「残塁が多くても守備を徹底してくれた。冷静に試合ができている」とナインをたたえた。