<高校野球大阪大会>◇27日◇5回戦

 エースを助ける主砲の一振りだった。箕面東が大商大高を10-2で下し、2年ぶりに8強進出。7回無死一塁でプロ注目の穴田真規三塁手(3年)が高校通算31号2ランを放ち、コールド勝ちを決めた。打席に向かう前、ベンチで先発の浜田一輝(2年)に「『コールドにしてくれよ』って言われて。決められてよかった」と、この日3安打3打点の穴田は胸を張った。その裏は公式戦初のマウンドに登り、3人で締めた。

 意識し続ける存在がいる。履正社で同じ3番を打つ山田哲人遊撃手(3年)。大阪・西小4年で入った「宝塚リトル」の僚友で、今も連絡を取り合う。履正社がPL学園に勝った25日夜に電話をかけたら、山田は発熱で息もたえだえ。「早くよくなれよ」と気遣う一方で「おれらも負けへんで」と闘志をかきたてた。「決勝で履正社と対戦する。ずっとそんな気がしているんです」。負けられない夏が続く。【堀まどか】