<全国高校野球選手権:佐賀学園5-1旭川実>◇9日◇1回戦

 佐賀学園(佐賀)は旭川実(北北海道)を下し、佐賀県勢は夏通算35勝目を挙げた。

 佐賀学園が柴崎ツインズの活躍で旭川実を下した。1回裏に2番の兄、柴崎貴也左翼手(3年)がファウルで粘り中前打で出塁。敵失などで2死一、三塁とし、県大会の9番から公式戦初の5番に入った弟、柴崎翔也遊撃手(3年)が右前打で兄を本塁へかえした。

 2人は大阪出身の一卵性双生児。「甲子園に出場したい」と母を説得し、2人で寮制の佐賀学園に進学した。小学時代から同じチームでプレーし「球の追い方でエラーするか分かる」というほど。この日も、ファウルで粘った兄を弟は「出ると思った」。三塁走者だった兄は「(弟が適時打を)なんとなく打つ予感がした。いつも(弟が)9番で、僕がかえしていたので、何か変」と笑った。

 以心伝心-。県大会5試合完投のエース峰下智弘投手(3年)が立ち上がり不安定で「早く点を取ってやりたかった」。双子に引っ張られ、尻上がりの好投だった峰下も「勝負強い兄弟」と感謝していた。