「ドジャースがポストシーズン勝ち抜けるか」を考えたいと思います。ドジャースは3年連続地区優勝、また12年間で11度目の地区優勝を果たしました。エンゼルス時代の6年間に1度もプレーオフ出場経験がなかった大谷翔平投手にとって、移籍1年目で悲願の初優勝となりました。
しかし、彼にとって地区優勝はあくまでも通過点。最大の目標はワールドシリーズ優勝、チームの世界一です。そういう意味では162試合の白熱したペナントレースが終わり、これからのポストシーズンが本当の戦いとなります。
というのも、ドジャースは2013年以降12年連続でプレーオフに出場しています。そのうち11度も地区優勝しましたが、世界一に輝いたのは1度だけ。それも20年のコロナ禍による60試合制の短縮シーズンでした。フルシーズンでは1988年以来、1度も世界一がありません。
特に、最近はレギュラーシーズンで100勝以上を挙げながら、いざポストシーズンになるとあっけなく敗退。22年は地区シリーズで同地区2位のパドレスに1勝3敗、昨年も地区シリーズで同地区2位のダイヤモンドバックスに3連敗を喫しました。
ただし、それはドジャースに限ったことでありません。1969年にア、ナ両リーグとも球団数拡張に伴い、東西2地区制を採用。それと同時にプレーオフが始まって以来、レギュラーシーズンで最高勝率チームが世界一になったのは25年間で8度しかありません。
また、95年から両リーグとも東、中、西の3地区制を導入。それに伴いワイルドカード(各地区1位以外の最高勝率チーム)を導入して以来、29年間でレギュラーシーズン最高勝率チームが世界一になったのも7度だけです。18年のレッドソックスを最後に出ていません。
昨年は両リーグ最多の104勝を挙げたブレーブスをはじめ、オリオールズ、ドジャースと100勝以上のチームがすべて地区シリーズで敗退しました。逆に、ワールドシリーズはレンジャーズ-ダイヤモンドバックスというワイルドカード同士の対戦となり、ポストシーズンのフォーマットに批判が起きました。
ロブ・マンフレッド・コミッショナーは批判に対し「新フォーマットを導入してからまだ2年目。複数の上位シードのチームが敗退したことは承知しているが、シリーズに入るまで5日間の間隔が空くこと以外に他の理由もあると思う」と反論しています。デーブ・ロバーツ監督も「両方の見方ができる。真剣なペナントレースにいると、個々の選手やチームが最大限の力を発揮する。その反面、選手たちを休ませ、重要な選手たちを温存する余裕がなくなってしまう」とコメントしていました。
メジャーのポストシーズンは最高勝率1、2位になっても、地区シリーズ(5回戦制)、リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)、そしてワールドシリーズ(7回戦制)という長丁場。最大19試合で11勝しないと世界一になれません。
はたして、大谷は悲願の世界一となるか? 熱戦の火ぶたが間もなく切って落とされます。
【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)




