サプライズ(米アリゾナ州)6日(日本時間7日)=四竈衛】「侍ジャパンの4番」VS「沢村賞投手」の豪華対決が実現した。

レンジャーズ筒香嘉智外野手(31)が、合流2日目に志願の居残り特打を行った。相手は、現在レ軍でコーチ留学中の日本ハム金子千尋特命コーチ(39)。渡航ビザ取得の遅延で合流が遅れた大砲が、球界の大先輩の協力を受けて調整ピッチを上げて行くことになった。

特打を終えた筒香は、満面の笑みを浮かべた。「大変、ぜいたくな時間でした」。前日から全体練習に合流したばかり。屋外での打ち込みを希望したところ、金子コーチが「登板」を快諾し、胸を借りることになった。しかも、メジャー流の近距離からではなく、日本と同じ18・44メートルでの「対決」。「いい球でした」。14年に沢村賞を獲得した金子コーチ相手の個人練習では、55スイングで7本の柵越え。充実感たっぷりの表情で引き揚げた。

全体練習では、ボウチー監督ら首脳陣が見守る前で、先発の一角ダニング、救援左腕スミスと実戦形式で対決。7打席で3三振を喫した一方、左中間を破る痛烈な打球を放った。「投手の球は違うという印象。でも、思ったよりしっかり振れたかなと」。

今後は、外野だけでなく、一塁の守備練習を交えながら、実戦へ備える予定。「スイングの感覚もいいですし、あとはキレとか、ゲーム勘とかですね」。合流が遅れたとはいえ、実績、経験豊富な筒香は、どっしりと構えていた。