プロスポーツ史上最高額でドジャースへ移籍した大谷翔平投手(29)が23日(日本時間24日)、新同僚として背番号「17」を譲ったジョー・ケリー投手(35)の妻アシュリーさんにサプライズで高級車ポルシェを贈呈した。ケリーの関係者らがSNS上などで明かしたもので、背番号譲渡のお礼としてシルバーの新車をケリー宅へデリバリー。10年総額7億ドル(約1015億円)の契約だけでなく、規格外の「クリスマスギフト」で世界中を驚かせた。

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名実ともに世界最高のアスリートとなった大谷の気遣いは、「粋」の領域をはるかに超えていた。ケリー自身、または親族が撮影したと思われる映像によると、妻アシュリーさんが、ごく自然に宅配担当に対応するかのように、自宅玄関の扉を開ける場面からスタート。自宅前の道路には、シルバーメタリックのスポーツカーが駐車していた。届けた担当者は、事務的に依頼主の名前を告げた。

「これはあなたのもの。翔平が、あなたにポルシェを贈りたかったのです」。

カジュアルなトレーナー姿で応対したアシュリーさんは一瞬、言葉を失った。

「黙って…」。

直後には事態が正確に理解できないほど、「大谷サンタ」からのギフトはサプライズだった。

ビジネスライクなメジャーとはいえ、FAの大物選手が新天地へ移籍した際、こだわりの背番号を譲ってくれた選手に対しては、高級時計「ロレックス」などを贈るのが礼儀や習慣とされてきた。だが、選手ではなく、夫人や家族に対して贈答品を贈るのは異例。しかも高級車を届けた大谷の気遣いとセンスは、プレー同様、常識外だった。

それほど、大谷はケリー一家の思いが心に染みたに違いない。今オフ、各球団と大谷の交渉が大詰めを迎え、デーブ・ロバーツ監督が大谷との直接交渉を明言した後、アシュリーさんはSNS上で、コミカルな動画を公開した。軽快なBGMを背景に、これまで夫ケリーがつけていた背番号「17」にまつわるオリジナルのTシャツやお手製のバッグなどのグッズを、自宅の庭へ次々と散布。「17」のユニホームの上に大谷の名前を記すだけでなく、ケリー本人が着用する真っ白なTシャツの裏に新背番号「99」をマジックで書き込むなど、家族全員で大谷歓迎ムードを発信していた。

10年総額7億ドル(約1015億円)の97%を「後払い」にしてまでド軍の資金力に配慮し、山本、グラスノーらの補強を願った大谷が望むのは世界一以外にない。新同僚となるケリー夫人へのクリスマスプレゼントは、大谷に芽生えた「ドジャース愛」の表れなのかもしれない。

◆大谷とポルシェ 昨年ポルシェジャパンとアンバサダー契約を結んだ大谷。「ポルシェドライビングアスリート」として、同12月にはポルシェ「911ターボS」の助手席に座り、加速を体感する映像が、同社から公開された。シーズン中にはポルシェに乗って本拠地のエンゼルスタジアムへ通勤する姿がたびたび見られた。大谷の愛車や今回ケリー夫人に贈ったポルシェの正確なグレードは不明も、同社公式サイトによると「911ターボS」の現在の車両本体価格は3279万円となっている。

◆大谷のプレゼント 11月に日本全国の小学校、約2万校に3個ずつ、合計6万個のジュニア用グラブを寄贈。右利き用2個、左利き用1個を各小学校に贈り「野球しようぜ!」のメッセージを添えた。製造にかかる費用などは非公表だが、単純計算で約6億円はかかるとみられる。今春のWBC後にはヌートバー(カージナルス)に腕時計をプレゼント。「ごはんを食べているときに欲しそうな感じだったので、僕がつけているのを単純に(あげた)。そんなに使い込んでいない、比較的新しいやつです」と笑顔で明かした。