【セントピーターズバーグ(米フロリダ州)=山内崇章】レッドソックス松坂大輔投手(28)が、逆転のリーグ制覇へ向けて18日(同19日)の第6戦以降2試合で、ブルペン待機する考えを明かした。前夜の第5戦は5回途中5失点で降板。チームが7点差を覆す劇的勝利で救われた形となった。波乱の一戦から一夜明け、スクランブル登板も辞さない意思を強調した。ワールドシリーズ出場へあと2勝。中継ぎで第5戦の屈辱を晴らす可能性が出てきた。

 依然として後がない苦しい展開を黙って見過ごせなかった。前日の第5戦で5回途中82球を投げたばかりの松坂だが、今シリーズを勝ち抜くために自分にできることを模索していた。

 松坂

 ここ(6、7戦)を勝たなければ先はない。総力戦になると思うので、必要とされるなら中に入っていたいと思います。

 前夜の試合後は、ほとんど寝ずにフロリダへ移動してきた。トロピカーナフィールドで体を動かすと、当然のように翌日から中継ぎでスタンバイする自分を想定していた。

 首脳陣との間では、スクランブル登板についての具体的な意見交換はされていない。しかし、第6戦の先発ベケットは前回の第2戦で5回もたずに8失点KO。第7戦予定のレスターも第3戦で6回途中5失点とレイズ打線につかまった。1つ落とせば1年が終わる瀬戸際の戦いだけに、首脳陣も危機管理戦略を幅広く検討している。

 松坂にしてみれば、前夜の自分の投球でブルペン陣に負担をかけた悔いと反省を生かす機会にもなる。

 松坂

 早い回で(中継ぎに)つないでしまい本当に申し訳なく思います。(今度は)自分が(ブルペンに)入って投げられるのであれば、彼らの負担が減ると思います。その準備だけはしておこうと思います。

 場合によっては、フランコナ監督に「自分から話をしてみようとも思う」と直訴することも考えている。負けたくない。是が非でもワールドシリーズの舞台に立つという信念が伝わってきた。