<ア地区シリーズ:レッドソックス6-7エンゼルス>◇第3戦◇11日(日本時間12日)◇フェンウェイパーク

 【ボストン(米マサチューセッツ州)=山内崇章】レッドソックスが屈辱の3連敗で地区シリーズ敗退となった。2敗で迎えたエンゼルスとの第3戦は、守護神パペルボンが9回2死から2点リードを守れず逆転負け。全3試合をブルペン待機した松坂大輔投手(29)は、プレーオフの登板機会がないまま1年を終えた。

 決戦の舞台に立てなかった悔しさがこみ上げてきた。エ軍ナインがマウンド上で戯れる瞬間を、右翼後方のブルペンで直視した。誰もが足早に一塁ベンチに向かう中、しばらく立ち上がろうとしなかった。

 松坂

 終わったという感じでした。(野球人生で)何もできなかったということがほとんどないので、すごくつらい思いです。

 今シリーズは、レスター、ベケット、バックホルツの3人でローテを回す戦略がとられた。安定感あるレスターを1、4戦で起用する計画、ベケットが背筋痛を抱える現状を考慮し、球団首脳は松坂をロングリリーフ要員に指名した。

 アナハイム遠征中、球場内で同じく地区シリーズを争うヤンキース-ツインズの中継を眺めながら、本来先発のヤ軍チェンバレンが中継ぎで救援したシーンを自分に重ねた。「自然に頑張れって応援していました」。投げたかった。右肩痛で公式戦を棒に振った借りを返したかった。「(故障期間に)プレーオフで投げられるように練習してきたので残念です。いい経験とは思いませんが、この気持ちは忘れずに来季から頑張りたい」と気持ちを切り替えた。

 6年契約の3年目が終わり、目の前にある課題の大きさを自覚した。