西武ホールディングスの定時株主総会が21日、所沢市内で行われ、複数の株主から西武球団への厳しい声が上がった。2年連続Bクラス、今季も交流戦終了時点で借金4の4位というチーム状況に「強くなる傾向が見えない。強化とは具体的に何をやっているのか」と追及された。

 さらに「監督やコーチも内部昇格が多すぎる。外部から呼ぶ考えはないのか」と意見されると、他の株主から拍手が起こった。答弁に立った居郷球団社長は「補強、育成、作戦の研究などを行っている」として、高橋光、佐野、佐藤と若手投手の成長を例示。監督人事については「貴重なご意見として承りたい」と返答した。

 選手起用に関する疑問も聞かれた。別の株主からは「捕手は育っていない。ドラフト1位で取ったのに森を捕手として使わないのか」と質問された。現状は外野か指名打者での出場がメイン。これを受け、西武プリンスドームの練習に訪れた田辺監督は「将来的にはそういう方向。今は打撃を伸ばすために捕手をやらせていない。何がベストかということで現場はやっている」と理解を求めた。

 株主総会に出席した後藤オーナーは「現場を信頼している」と話し、「ぜひ今年は優勝して所沢でパレードしたい」と巻き返しを期待した。