台中のインターコンチネンタル球場に、期待していた美女は…。今回、初めて台湾のウインターリーグを取材。写真を撮るため、内野席に行ったのだが、パパと少年、おひとり様の女性など、観客は数えるほど。閑古鳥の空席も、オフシーズンだから仕方ないのかもしれない。

 台湾のプロ野球名物といえば、大音量ミュージックに合わせて躍る、アイドル顔負けの美女軍団と野太い男性のマイクパフォーマンスだ。しかも、ベンチ真上に陣取り、女の子目当てでカメラを構える男性が群がる。投手が投げる瞬間もお構いなしにマシンガントークするのは何度見ても面食らう。選手も最初は戸惑いながら、洗礼を浴びる。

 美女はともかく、もっと集客できないか。週末は700円だが、平日は無料なのだ。同リーグは12年に開始。14年に途絶えたが昨季から復活した。運営に携わる中華職業棒球大連盟の劉東洋さん(40)は「もっとファンに来ていただけたら。休日は、まあまあ入っています」と話す。昨季、決勝戦は2000人集客。昨季からテレビ中継も始め、今年は日本にも配信する。劉さんは「多様化した大会にしたい。せっかく復活した。できるだけ存続させていきたい」と力を込めた。

 ◆酒井俊作(さかい・しゅんさく)1979年(昭54)、鹿児島県生まれ。京都市で育ち、早大卒業後の03年入社。阪神担当や広島担当を経験。今年11月から遊軍。趣味は温泉めぐり。