阪神秋山拓巳投手(26)が、連敗ストッパーになる。今日27日の中日戦(浜松)先発に向け、26日は甲子園で調整した。今季は4月5日ヤクルト戦に先発して3連敗中だったチームの勝利に貢献するなど、直前の試合が黒星だった3試合ですべて白星を呼んでいる。いわば「連敗させない男」が、首位広島に5ゲーム差をつけられ、4連敗中の虎の救世主になる。

 連敗ストッパーの自覚がにじんだ。秋山は甲子園での投手指名練習でキャッチボールやダッシュをこなした後、口元を引き締めた。チームは4連敗中で「週の頭なんで、ゲームを作りたい。流れを変えるより、1週間いい戦いができるピッチングをしたい」。今日27日の中日戦に向けて意気込んだ。

 チームが3連敗中だった4月5日ヤクルト戦に先発し、7回途中1失点。白星こそつかなかったが、勝利をもたらした。この後5月30日ロッテ戦、6月13日西武戦でも、直前の試合で敗れていたチームに白星を運んだ。いわば「連敗させない男」。下位チームとの6連戦で立て直したい今週の虎にとって、うってつけの先発といえる。

 状態も万全だ。プロ8年目にして、開幕から先発ローテを任されるのは初めてのこと。肘に疲労が蓄積していたが、登板間隔が空くため14日に出場登録を抹消。休養期間を設けられて上向きに転じた。「これまで張りを感じながらやってきた。前回よりいい状態。思った球が投げられてよかった。修正はできたと思う」。上々の手応えを口にした。

 相手は中日。今季は2試合に先発し、1勝0敗で防御率1・80と安定感を見せている。打率リーグ2位の3番大島、本塁打キングの4番ゲレーロら好打者がそろう打線を警戒して「1、2番の出塁率も上がっている。機動力も上がっているので、走者を出しても1つ1つやっていきたい」。首位広島とは5ゲーム差。これ以上離されたくない正念場で、秋山が踏ん張りを見せる。【山川智之】