若虎よ「一流」を盗め!! 阪神金本知憲監督(49)が球宴初出場の秋山拓巳投手(26)と梅野隆太郎捕手(26)に「聞き魔になれ」指令を出した。秋山は今季、自己最高の7勝、防御率3・44の成績を残し、梅野も主戦でマスクをかぶる。そんな2人に、球宴出場11回を誇る指揮官が球宴の過ごし方を指南した。

 「若い選手は厚かましく話しかけて聞きたいことを聞けばいいと思うし、勉強。僕も若い時はよく聞いたし、聞かれたりした。ピッチャーに言っちゃいかんけどね、バッターは(笑い)」

 金本監督も現役時代、11度、オールスターに出場した。若き日のお目当ては「キヨさん」だった。プロ4年目、27歳で初出場。大スターの西武清原に憧れていた。東北福祉大の先輩だった、同僚の大塚光二が間を取り持ち、清原に「今度、オールスター出るからよろしく頼むな」と頼んだ。球宴で初めて食事に出掛け、主砲の生きざまに触れた。

 秋山と梅野もいま、当時の金本とほぼ同年齢で大舞台に立つ。投手なら巨人菅野、楽天則本、捕手なら楽天嶋もいる。指揮官は「僕は教えたりした。聞いたりもした。いいチャンスなので、お祭りという雰囲気よりも勉強の場と思って、やってほしい」と続ける。後半戦への飛躍を期し、向上心をみなぎらせる絶好のチャンス。一流から学んだ極意を、後半反攻に生かす。