チーム一丸で、曇天を打破した。初回に「恐怖の2番」ペゲーロが、盗塁を仕掛けた際に左太もも裏を負傷し、ベンチに退いた。さらには、8回の守備で岡島が左肩を脱臼した。主軸の途中交代というアクシデント。「ベンチもどんよりしていた」(島内)。その中で、値千金のサヨナラ勝ちだった。梨田監督も「ひょっとすると思って、心の準備はしていたけど、まさか」と、ただただ驚くしかなかった。

 後半戦初のホームゲームを3連勝で飾った。明日25日からは再び本拠地Koboパーク宮城で、2位ソフトバンクと3連戦が待っている。球団史上初の貯金「30」で、ライバルをたたく。梨田監督は「故障者も出たからね」と歯切れは悪かったが、勢いが違う。突っ走る。【栗田尚樹】

 ▼アマダーが来日初のサヨナラ本塁打を放ち、楽天が球団史上初めて貯金を30の大台に乗せた。開幕81試合以下で貯金30到達は、05年ソフトバンクが7月2日、79試合目(54勝24敗1分け)に記録して以来、12年ぶり。パ・リーグの最速貯金30は65年南海の46試合目(38勝8敗)で、楽天の81試合目はパ・リーグ11番目のスピードになる。楽天が球団創設13年目で記録したことにより、現12球団で貯金30を経験していないのはDeNAだけとなった。なお、楽天のサヨナラ本塁打は15年6月9日DeNA戦のペーニャ以来12本目。