3年目の日本ハム太田賢吾内野手(20)が放ったプロ初の長打が決勝打となった。

 1-1の同点で迎えた4回1死二塁。カウント1-2から中越え適時三塁打を放ち、勝ち越しの2点目をもたらした。「追い込まれていたので、しっかりバットに当てるように」と、思い切りのいいスイングで最高の結果を出した。

 相手投手はソフトバンク松本裕だった。同学年の右腕で、高校時代は甲子園でも活躍して14年ドラフト1位でプロ入りした同世代のスター選手の1人だ。一方で、太田は同8位で日本ハムからドラフト指名された。埼玉・川越工時代は全国的には無名の選手で甲子園出場経験もないが、守備力の高さを評価された。弱点だった打撃も2軍戦で経験を積むことで着実に成長。その成果を、ドラフト同期のドラ1右腕から証明してみせた。

 背中の張りを訴え、スタメンを外れた昨季本塁打王のブランドン・レアード内野手(29)に代わって2試合連続で三塁で先発し、アピールに成功。試合後には初のヒーローインタビューも受けた。「これを機に、みなさんに知ってもらえたら、うれしいですね」と笑顔を見せた。