広島のアンパンマンこと松山竜平外野手(31)が、2日連続でヤクルトを飲み込んだ。1回1死一、二塁の好機に、小川の初球143キロ直球をとらえた。右中間を破る先制の2点適時二塁打。「(試合前まで小川との通算対戦成績は49打数11安打、打率2割2分4厘)僕自身、相性が良くない。打ってやろうという強い気持ちでいた」と、強烈なアンパンチを1打席目からお見舞いした。

 “儀式”の効果かもしれない。試合前、ベンチ前の円陣で、菊池から手渡されたヤクルトを勢いよく飲み干した。2日連続の儀式。前夜は7回に貴重な追加点を奪う2点適時二塁打など3打数3安打2打点と活躍した。連敗をストップした儀式をこの日も披露し、ナインや首脳陣、ファンを盛り上げた。

 飲んで、打って、チームを引っ張る松山の活躍に緒方監督も「マツコ(松山)がね。昨日今日といい打撃をしてくれた。(負傷離脱中の鈴木の代役4番のプレッシャーは)あの子の性格的にね。そういう部分で力が入るとか、そういうのはあんまりない子だから」と目を細めた。

 5回には中堅越えの二塁打も放った。得点にはならなかったが、好調をキープ。「自分としても状態は良い。崩さず、打って勝ちに貢献したい。(鈴木)誠也が安心して見ていられるように。4番目の打者としてやるだけ」。この日は左翼席最前列にそっくりさんも登場。松山に追い風が吹いている。【宮崎えり子】