和歌山大が神戸大に2-1で競り勝ち、初戦以来6戦ぶりの勝ち星をあげた。

 先発の貴志弘顕投手(2年=桐蔭)が9回5安打1失点。最終回に1点差まで詰めよられ、なおも2死三塁のピンチを迎えたが最後は中飛にしとめ、待望の今季初勝利をあげた。

 貴志は春季リーグでは5勝をあげ、和歌山大のリーグ初優勝に貢献。今季は投打がなかなかかみ合わず、貴志もチームも勝利に恵まれずに苦しんだ。「なんで勝てへんのやろ」と気持ちがどんどんマイナスになっていた。前日24日の大工大戦では、9回1死一塁から救援登板し、サヨナラ打を浴びた。

 もともと貴志と野山純一投手(3年=鳥取西)の2人で投手陣を支えていたが、野山は教育実習中のため平日の試合に参加するのが難しい状況。雨天などの影響で日程がずれこみ平日開催の試合も多くなり、今季はほとんどの試合を貴志が投げていた。

 苦しい中での念願の1勝に「なんとか1勝できて気持ちも楽になった。『(ナインから)お前で勝たせてやりたい』と言ってくれていた。今日はいい勝利だったと思います」とほっとした様子。大原弘監督(52)も6戦ぶりの勝利に「ベンチの雰囲気が久しぶりに良かった」と笑顔を見せた。