楽天安楽智大投手(20)が1軍再昇格をアピールした。DeNA戦の6回から4番手で登板。打者7人に対して1四球を与えただけで、4三振を奪って2回を無安打無失点。「フォームがしっくりして、短いイニングをしっかり投げられた」と手応えを口にした。

 1軍では12日の日本ハム戦に中継ぎで2失点して、翌13日に出場選手登録を抹消された。開幕前に軸足の右太ももを痛めた影響で、サイドスローのような横振り気味のフォームを、2軍降格後はプレートをしっかり蹴り、縦振りに修正するように努めてきた。18日のイースタン日本ハム戦は、1回4失点と散々だったが「前回できなかったことができた」と、“新フォーム”で最速145キロを計測。小山2軍投手コーチも「ゼロに抑えて帰ってきたのはよかった」と評価した。

 ただ小山コーチは「スピードと切れはまだ」と出場選手登録には慎重だ。そのため来月1日の巨人3軍との練習試合で、3、4イニングを投げさせる方針。同コーチは「CS(クライマックスシリーズ)の中継ぎロングとか、順位が決まった後の試合とか準備はしておきたい」と言い、内容次第では1軍最昇格の可能性はある。

 オープン戦防御率2・45と好調だった安楽は右太もものケガもあり、今季は10試合に登板して1勝(5敗)。「まだシーズンが終わったわけじゃない。1軍はあきらめていない」と、強い決意で前だけを見た。【久野朗】