プロ野球の熊崎勝彦コミッショナー(75)は3日、巨人山口俊投手(30)が暴力トラブルで不当に重い処分を科されたとして、日本プロ野球選手会が処分の見直しや熊崎コミッショナーによる調査を求めていることに対し、コミッショナー名の文書で回答した。 内容は以下の通り。

 本年8月25日付で、プロ野球選手会から当職及び実行委員会宛てに、読売巨人軍の山口俊選手の処分等に関する要請があり、口頭で現時点では直ちに調査を行うべき事情は認められない旨を説明済みでありましたが、あらためて9月22日付で文章による回答を要請されましたから、本日回答しました。要旨は以下の通りです。

 1 山口選手の行った傷害等の事案は、決して軽微であるとは言えない上、プロ野球ファンからの信頼を失う「不品行」であることから、同選手に対する読売巨人軍の野球協約60条による制裁処分が不相当に重いとは認められない。

 2 読売巨人軍が山口選手との間で複数年契約の年数を見直したことが野球協約に反するとは認められない。

 3 読売巨人軍と山口選手の間に法的な紛争があり、その裁定を当職が要請されているものではないことから、当職に、上記複数年契約の見直しにつき独占禁止法違反の有無までを判断することは妥当でない。

 4 選手会からの要請について、当職及び実行委員会は、従来から誠実に対応してきたところであり、今後も同様に対応する。