DeNAアレックス・ラミレス監督(43)が不気味な予告を行った。14日から始まるクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ(S)に向け6日、横浜スタジアムで全体練習を再開。普段はデータを重視して采配を振ることが多いが「突拍子もないことをやるかも」と発言した。2年連続で3位からファーストS突破をもくろむ。

 策士ラミレス監督が阪神に陽動作戦を仕掛けた。セ・リーグのCSは予告先発がない。先発投手のローテーションを決める根拠をデータに置くのか問われた時だった。

 ラミレス監督 基本的な数字でやると阪神も分かってしまう。突拍子もないことをするかもしれない。

 レギュラーシーズン中は、データを重視してきた。試合前の取材で、大概の選手データについて球場での成績、左右別の相性などを空で正確に報道陣に説明できるほどだ。

 6カ月におよぶ長期で順位が決まるシーズン中は、サンプル数が多くなるにつれてデータ通りの結果に収斂(しゅうれん)されていくが、短期決戦は違う。わずか2戦先勝のファーストS。調子や状態を見極め、1度相手の裏をかくことが、突破か敗退かを左右する。

 既に心の中では決めている先発投手にも、まだ登板日を伝えていないという。「言ってしまうとメディアのプレッシャーがかかるので言っていない。これなら、(報道陣に)真実を答えるだけでいい」。数字上は今永、ウィーランド、石田が予想されるが、けむに巻いた。

 昨年はファーストSの初戦とファイナルSの第3戦で先発し2勝を挙げた井納については「先発か中継ぎフィフティーフィフティーだ」とした。今季は24試合に先発も、CS出場を決めた10月1日広島戦では中継ぎで起用。先発では6勝10敗も「去年からここぞの試合で勝っているので頭に入れておく。彼は直前に『行くぞ』というと活躍する傾向にある」。にやりと笑みを浮かべた。【斎藤直樹】