巨人が2連覇を逃した。ただし、3年目の期待の若手岡本が、意地のアーチで17年を締めくくった。6回、左中間にファーム日本選手権2年連発となるソロ本塁打をたたき込んだ。2死走者なしのカウント3-0。「甘い球を思い切って打とうと思っていました」と広島高橋昂の141キロ直球を打ち抜いた。外野に挑戦した今季は1軍開幕スタメンをつかみながらも、15試合で打率1割9分4厘の本塁打0、2打点。「1軍を行ったり来たり。来年はずっと1軍にいたい」と悔しさを最終戦にぶつけた。

 4年目の来季に向け、新たな構想が動きだしている。内田2軍監督は、9日に始まるフェニックスリーグでは、岡本を昨年までの三塁で起用する方針を明言。「もう1回、徹底的にサードをやらせる。内野の緊張感で、バッティングが違うものになるかもしれない」と、再コンバートで打撃への波及効果を狙う。強い巨人の再建へ、大砲候補が勝負の秋に挑む。【松本岳志】