ソフトバンクが日本一奪回に向け、秘密兵器を導入したことが14日、分かった。液体窒素を気化させたマイナス180度の冷気で体を一気に冷やすことで疲労回復に効果があるとされる「クライオセラピー」という冷却装置で、ヤフオクドーム内に日本シリーズ終了までの期間限定で設置予定。陸上短距離のウサイン・ボルトを始め、海外サッカー界でも広く使われており、日本でも五輪選手やサッカー日本代表が使用。メジャーでは常設する球団もあり、巨人阿部も膝を負傷した際に個人利用しているが、日本の球団として初の導入となる。

 装置は1台約1800万円の超高級品。今回はメーカーからの無償貸与だが、球団負担となる液体窒素も高額で、1回の利用相場は約1万8000円とされており、来季以降本格導入するかどうかは選手の利用状況を見て決定する。

 ラグビー界から今季入団した大塚コンディショニング担当の提案で実現。最長3分間装置に入り、血管を冷気で圧縮させることで、元に戻ろうと拡張する働きを利用して代謝を高め、血流を良くし、疲労回復を早める効果があるという。

 さっそく試した千賀は「まだ実感はないが、効果があるなら週2、3回入ろうと思います」と利用に前向き。最先端のスポーツ医療法で疲労を取りのぞいてCS、日本シリーズの短期決戦を制し、2年ぶりの日本一をつかむ。