日本ハムは25日、新球場建設構想に関して、札幌市から提案されている2カ所の候補地に対する現時点での見解を明かした。

 札幌市からは4月に、北区の北大の敷地と、豊平区の学校法人「八紘(はっこう)学園」周辺が提案され、協議を進めてきた。

 球団の前沢賢事業統轄本部長は「我々としては2候補地の中で検討・検証させていただく中で、2候補地の中では北大さんの方がいいのではないかと検討してきましたが、(札幌市に)諸事情もあって、なかなか難しいですというようなお話に至っている状況です」と、説明した。

 一部報道では、新たな候補地として同市南区の道立真駒内公園が浮上しているとされたが、現時点で同市から球団へ提案はされていない。

 同本部長は「我々が(2候補地の中で)北大さんと言っても、札幌市さんが難しいという結論になれば、2つの候補地が消えてしまうということなので。そうすると誘致活動を終えられてしまうのか、もしくは新しい候補地をご提案いただけるのか。まさに岐路に立っていると思っていまして、あまり安穏とした状態ではないと思っています」と、話した。

 この日、球団は札幌市内の球団事務所で、札幌市と同様に候補地を提案している北広島市と実務者協議を行った。12回目の協議は、固定資産税の減免など行政サポートについて、球団へ具体的な内容が提案された。

 札幌市との次回協議は11月上旬を軸に調整中。球団は当初からの方針通り、18年3月までに一定の方向性を出すというスタンスは変わらない。仮に、札幌市から新たな候補地が提案されれば、球団は速やかに検討を開始する予定だ。