阪神金本知憲監督(49)が28日、甲子園での秋季練習に合流した藤浪晋太郎投手(23)と「再生ミーティング」に臨んだ。この日の朝、藤浪と膝を突き合わせた。

 今季3勝の右腕が口を開く。「フィーリングだけでやってきたところがあります」。シーズン中は4度の2軍落ちを味わい、1軍復帰しても突然乱れ、痛打された。金本監督が諭すように言う。「フィーリングだけでやっていると帰るところがなくなる。根拠、裏付けを持ちなさい。チェックポイントを探しなさい」。修正ポイントがあれば立て直せる。今秋キャンプは、投球の根拠を確立させるのが課題だ。

 指揮官は「藤浪は戻る場所を見失っていた部分がある。それを思い出せない、と」と説明した。通算476本塁打の指揮官は自らの体験を明かす。「36歳からは帰る場所がすぐにあった。これをやっておけば大丈夫、というのが」。映像、写真なども参考に、自らの打撃を確立させた。

 藤浪は宮崎での実戦3試合は防御率0・64で「バランスは良かった」と好感触を口にしていた。昼食後はネット投球。香田投手コーチも「いい間に何とかフォームの感覚を固めてほしい」と言う。11月の秋季キャンプはフル参戦し、実戦も投げる。雨降って地固めたい。