巨人の2年目左腕中川が“新球”でローテ争いに食い込む。宮崎での秋季キャンプで、107球のブルペン投球を実施した。見守る高橋監督ら、首脳陣が沸いたのは、習得中のチェンジアップを投じた時だった。1軍では今季に1度投げただけという、未知の球種。斎藤投手コーチを「初めて見た。良かったよ」と、えびす顔にさせ、指揮官を「ナイスボール」と喜ばせた。

 苦い経験から、本格習得を決意した。今季は18試合に登板。140キロ台の力ある直球で押し込めても、勝負球には苦労した。中川は「決め球がなくて。追い込んでから1、2球で打ち取れる球が必要になる。ものになれば」と、今秋からチェンジアップの練習を始めた。登板予定の今日13日の練習試合・日本ハム戦で完成度を試す。「左の先発(ローテーション)投手は今年は田口ぐらいだった。チャンスと思うのでつかめるようにしたい」。新球と先発枠をものにする。