巨人坂本勇人内野手(28)が11月30日、20年東京五輪出場に意欲を示した。都内のホテルで行われた「第46回三井ゴールデン・グラブ賞表彰式」に出席後「ニッポン放送 ショウアップナイターCONFERENCE 2018」にDeNA山崎康と登場。侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)とのトークショーで、東京五輪の主力にと期待され、力になりたいと誓った。ゴールデン・グラブ賞の表彰式には菊池雄星投手(26)甲斐拓也捕手(25)銀次内野手(29)鈴木大地内野手(28)西川遥輝外野手(25)の初受賞5人らとともに出席した。

 稲葉監督のラブコールを、坂本勇が真っすぐ受け止めた。3年後の20年東京五輪の指揮官から「(メンバーは)バランスが大事。いろんな経験をしたベテランが大事。若い選手ばかりじゃない。WBCも2回経験しているし必要になってくる選手」と振られ、背筋を正した。11月のアジアプロ野球チャンピオンシップでは、同じ遊撃手の西武源田と中日京田が優勝に貢献。2人を「すごくいい選手が入っている」とたたえたうえで「何とか五輪で選ばれるように成績を残さないといけない。五輪の時に稲葉監督の力に少しでもなれるように精進します」と約束した。

 心技体で成熟度を増す坂本勇にとって、五輪イヤーは32歳シーズンと絶好のタイミングで迎える。昨季は首位打者獲得と打撃で成長を見せ、今季は守備で光った。2年連続でゴールデングラブ賞を受賞。守備範囲の広さに加え「打球を処理してから慌てなかったのが良かった」と冷静に状況を判断する意識を強めたことで、定位置を確保した08年以降では初の1ケタ失策(9)を達成した。「うまくなりたいと思ってやってきたし向上心は常に持っている」と頼もしい。

 リーダーの自覚も増す。「今年は4位というすごくふがいない成績に終わった。主将としても何とかもっと引っ張っていけるように上を目指して頑張る」と11年ぶりBクラスの責任を痛感する。そんなチームを思う姿に、稲葉監督からは「球界全体も考えながら、野球界を引っ張っていってほしい」と重責を託された。「(五輪の)胴上げでは、しっかり持ち上げたい」。3年後、坂本勇が稲葉監督を男にする。【浜本卓也】