ソフトバンク和田毅投手(36)がプロ16年目となる18年シーズンの目標を「180イニング登板」に掲げ、早くも本格始動した。6日、福岡・筑後市のファーム施設で約3時間みっちり体を動かすと、午後はヤフオクドームに移動し、強化メニューなどを行った。

 「(日本シリーズ終了から)ちょうど1カ月。今まで休んだんで、キャッチボールの距離も少しずつ伸ばしていこうと思う。これくらいから(練習を)やらないと、間に合いませんから」。今季は開幕投手を務めたが、左肘手術で離脱。公式戦は8試合(4勝)登板に終わった。シーズン後の検診では左肘に問題はなく、優勝旅行期間を除いて、徐々にトレーニング強度を上げていく考えだ。

 来年2月で37歳になる。先発投手ではチーム最年長。だが、老け込む気はない。「来年は170~180イニングは投げたい。そうすれば2ケタも勝てるでしょうしね」。180回超えは自身4度経験しているが、発奮材料の数字もある。ホークスの歴史で、37歳シーズンで150イニング以上投げた投手はいない。15年スタンリッジ(現ロッテ)の144回1/3が最高だ。大エースと言われた杉浦忠、皆川睦雄も上回ることになる。180イニングに到達すればまさに「鉄腕」。球団創立80周年のメモリアルイヤーを飾る活躍だ。

 年明けは母校早大でも練習する予定。「とにかくケガなく、1年間ローテを守ることですね」。頼れるサウスポーが、金字塔を打ち立てにいく。【佐竹英治】