ヤクルトは球団ワーストの96敗で最下位に終わった。

 シーズン96敗以上は、セ・リーグでは99敗した55年大洋以来、62年ぶりだった。16年目、通算156勝の左腕石川は4勝にとどまりリーグワーストの14敗。現役最多勝利の投手がリーグ最多敗戦を記録するのは、55年に21敗した通算303勝のスタルヒン(大映)以来62年ぶりの珍しいケースとなった。歴史的大敗を見届けた担当記者の印象に残った言葉とは…。

  ◇  ◇  ◇

▽鵜久森「1回クビになっている。打席に立つ喜びはある。しっかり恩を返したいという気持ちでやっています」(4月2日DeNA戦で代打満塁サヨナラ本塁打。15年に自由契約を経験した苦労人の言葉が染みた=斎藤直樹)

 

▽真中監督「来季もし預かったところで、僕が勝つ自信がありません。そんな中引き受けても失礼だなと思いますので、そういう判断になりました」(8月22日、今季限りの退任を表明。けが人続出で球団最悪の年間96敗。万策尽くしても勝てなかった無念さがにじんだ=島根純)

 

▽石川「のどから手が出るほど勝ちたいけど、自分でつぶしてしまっている。情けない」(9月12日、自己最悪の11連敗を喫し14敗目。プロ16年目のベテランが苦しみもがいたシーズンで1勝する難しさを痛感させられた=島根純)