先発でプロ初勝利だ! 日本ハム堀瑞輝投手(19)が10日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で本格始動した。2年目の今季は、先発投手として勝負したい気持ちを吐露。スタミナアップへ、このオフは走り込みなどで強化中だ。救援の適性も評価されている貴重な左腕は、ターゲットを1つに絞り、まずはルーキーイヤーには果たせなかった1勝をつかむ。

 1年前のドラフト1位ルーキーは、一回り成長して確かな目標を口にした。堀は力強く、狙いを明かした。「先発ピッチャーをやりたい」。1年目の昨季は先発、救援ともに適性を見せた。注目される起用法は、最終的には首脳陣が決める。19歳の左腕も承知の上で、あえてターゲットを明言。「体力面が足りない」と、長いイニングを投げられるスタミナ作りをテーマに、プロ初のオフを過ごしている。

 この日が鎌ケ谷での始動日となった。帰省していた地元広島から前夜、帰寮。「年が明けて、すぐ体もがっつり動かしていた」と、年末年始も走り込みなどでスタミナ強化していた。4日にはブルペンで本格投球も開始。中学、高校時代の友人らに捕手役を務めてもらい、約30球を投げた。体力強化、肩の出来具合も順調に進んでいる。

 昨季は中継ぎで3試合、シーズン最終盤には初先発も果たした。初白星は逃したが、昨年11月に若手中心で編成された侍ジャパンの国際大会で“プロ初勝利”を手にする幸運もあった。今度はシーズンで、正真正銘のプロ初勝利を挙げることが目標。「まず1軍で1勝を目指して、しっかりやりたい」。もちろん、開幕ローテーション入りして節目の1勝をつかみ取るつもりだ。

 グラウンドで体を動かしていると、今季の新人7選手も合同自主トレに励んでいた。1年前を思い返して「早いですね」。ドラ1の後輩、清宮以外は面識がない。あいさつを受けても「まだ顔と名前が一致しない」と、苦笑いするしかなかった。当時は右も左も分からなかったが、今は明確な目標がある。「(1軍の)アリゾナでついて行けるように、しっかりやりたい」。開幕ローテ候補のダークホースは、春季キャンプ1軍スタートで青写真を現実にする。【木下大輔】