中日にテスト入団した松坂大輔投手(37)が2日、セ・リーグ仕様準備OKをアピールした。沖縄・北谷球場でキャンプ初のブルペン入りし、力強く32球を投げ込んだ。さらにマシン打撃でも102スイングして快音を連発。森繁和監督(63)は“7番投手松坂”プランも披露するなど、非凡な打撃センスを高評価した。

 松坂はバット2本を手に、室内練習場に走りだした。下半身をグッと落としてのティー打撃。さらにマシンの前に立つと、バント練習からバスターへ。次第にフルスイングとなり、快音を響かせた。左打席では18スイング。約30分、合計102スイングに汗だく。「もう走る気力がないよ」と笑い、関サブマネジャーが運転する車に乗り込んだ。

 両打ちの野手かのように、右でも左でも鋭い打球を連発した。「右だけで振っているとアレなので。パ・リーグと違って打席にも入るので、振る練習もしないといけない」。横浜高時代は高校通算14本塁打。日本のプロ野球では打席に立つことが少ないパ・リーグ一筋だったが、投手練習の合間に打撃練習も取り入れてきた。

 森監督は打撃を高評価していた。「言っただろ。それで取ったんだ。1打席打つだけで負けを消すことができる。(打順は)8番がいいとは限らない。7番だっていいし、9番だと8番の捕手が送ればいい」。大谷もびっくりの二刀流、7番松坂プランも披露した。

 この日は32球、キャンプ初のブルペン投球も披露した。捕手を立たせ、セットポジションで21球を投げると、大きく振りかぶって11球。右肩故障から復活を目指す右腕は「まだ痛めていた時のかばう動作がちょいちょい出てしまう。自分に大丈夫だよと言い聞かせながら投げた。監督からも『気になる動作があるよ』と言われた。まだまだです」と投球については慎重にコメントした。開幕を逆算し、状態を確認しながらギアを上げる。【宮崎えり子】