エースが引き出しを増やす。西武菊池雄星投手(26)が今季の課題にフォークの精度向上を挙げた。「1試合に2、3球しか投げなかったけど、今年は増やしたい。点差がついた時、カウント0-2でしか使えなかった。苦しい場面でフォークがあれば武器になる」。

 球界トップクラスの直球を有し、スライダーのキレも屈指。それでも、投球の幅を広げる。「フォーク挑戦なんて、書かないで下さい。僕が期待してないので」と笑顔で言い添えたが、練習試合やオープン戦で積極的に試すつもりだ。

 4日は、2日ぶりにブルペン入り。立ち投げ40球、片膝立ち18球に続き、今年初めて捕手に座ってもらった。右打者の内角低めに構えたミットへ5割の力で、クイックも交え直球を投げ続けた。「寒かったので」と約7分間で31球の速いテンポ。審判が立ち、22球でストライク。引っかけた球は1球だけだった。ストライク率は71%。「思った以上にバランス良く投げられた。(審判が立つのが)初日の割には良い感じでまとまった」と順調だ。

 大安の前日、辻監督から「開幕投手」と書かれた色紙をもらい、3年連続の大役を正式に伝えられた。「そこしか見てません」と、3月30日の日本ハム戦をにらんだ。【古川真弥】