【スコッツデール(米アリゾナ州)3日(日本時間4日)=木下大輔、中島宙恵】日本ハムのドラフト1位、清宮幸太郎内野手(18=早実)がキャンプ第1クールを終えた。渡米後、打撃練習は5日連続で回避。5日からの第2クールも打撃練習は行わない方針で、アリゾナでの1次キャンプ中に、実戦の打席には立たない可能性も出てきた。

 練習場入りする清宮の手に、キャンプイン後、初めてバットが握られていた。ただし、それは、本人のものではない。「早く打ちたいよね」と優しく語りかけてきた高卒5年目、石川亮のもので、グリップを握る清宮の両手には思わず力が入り、自然と笑みがこぼれた。キャンプは第1クール最終日。まだ、1度もバットを振っていないが「落ち込んでいるわけではありません」と、笑顔だけは忘れていない。

 5日連続で打撃練習を回避。「ケガをしたことで、今までなかなか焦点を当てられなかった部分を確認できているので、マイナスも多いけど、前向きに捉えて楽しくできたら」。地道に守備の基本練習を繰り返す中、着実に進歩も見られる。「ただやらされているのではなく、理解しながらできているので、そこが今までとは違う」と、守備に対する興味も変化してきた。

 今はぐっと我慢の時だ。第2クールも、打撃練習の回避が決まった。「あまり無理をしたくないので、控えている」。バットを振るのは、早くて10日の第3クール以降になる見込みで、10、12、13日に予定されているアリゾナでの実戦で打席に立つ可能性は、極めて低くなった。