日刊スポーツ評論家陣によるペナントレース順位予想の第2日は、パ・リーグ編です。昨年、日本一に返り咲いたソフトバンクが、今年も満場一致で優勝候補。里崎智也氏(41)は層の厚さや攻守のバランスの良さから、その優位を認めています。対抗馬に推すのが楽天。昨年は直接対決でほぼ互角の成績を残しており、投打がかみ合えば逆転の可能性が出てきます。

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 順位予想は「たられば」が多いチームほど下位予想になる。ソフトバンクは千賀、東浜、バンデンハーク、武田に対して10勝して欲しいとは願わない。そんなことは思わなくても計算できる。五十嵐は出遅れているが、田中、石川ら若手も成長して選手層は厚い。カギは甲斐。高谷が離脱し、今季は和田、バンデンハークらともバッテリーを組む。ここで成績を残せばチームでも侍ジャパンでも真のレギュラーになり、東京五輪の正捕手も近づく。人生を左右する1年になる。

 楽天はペゲーロ、アマダー、ウィーラーら外国人の活躍次第。投手陣は則本、岸に加えて藤平も成長し、若手の野手も出てきている。ソフトバンクに比べて層が薄いので、けが人が出ると苦しくなる。3位予想は、オリックスが上がったというより、西武の戦力が落ちた。先発の野上、中継ぎを支えた牧田、シュリッターが抜けて、不透明感が否めない。計算できる先発は菊池だけで、投手陣を再構築できるかがカギになる。

 オリックスは金子、西、山岡、ディクソンに新人の田嶋と先発がそろう。抑えはFAで増井が加入。打線は宗が成長し、吉田正もケガがなければ30本塁打が期待できる。個々の能力勝負になる部分が大きいので、いかに組織で戦えるかどうか。

 若手を積極的に起用する日本ハムは数年かけてトップチームをつくる段階で、育成の年に見える。大谷、増井、大野が抜け、外国人を含めて新戦力の上積みがどこまでできるか。ロッテは野手で計算できるのは角中と鈴木だけ。ルーキーの藤岡裕、菅野は期待はあっても、計算はできない。涌井、石川は2人で最低25勝しないと困るが、上位進出のためには投打に「たられば」の割合が大きい。

 ◆里崎氏のパ順位予想 (1)ソフトバンク(2)楽天(3)オリックス(4)西武(5)日本ハム(6)ロッテ