楽天藤田一也内野手(35)が途中出場ながら2打数2安打1打点と気を吐き、今季4打数4安打で打率10割をキープした。1日、ロッテとの3回戦(ZOZOマリン)で4-5と敗れ、開幕カードを1勝2敗と負け越したが、いぶし銀の活躍が光った。1点をかえして迎えた6回1死一、二塁。カウント3-2の8球目、真ん中に入った133キロフォークを右翼線に引っ張って適時二塁打とした。

 藤田 代打だったし、前の打者の銀次が追い込まれながら、くらいついていた。つなぎたいなと思って打席に入ったのが長打になった。二塁走者がアマダーだったし、長打でかえせて良かった。

 プロ14年目のベテランは、常に準備を欠かさない。だから、途中出場でも結果を出せる。二塁守備から入った3月30日の開幕戦では延長12回に決勝右前打を放った。「結果は出てますけど、ラッキーヒットも多い。いつ言われてもいいように準備はしている。去年もそういう場面は多かった。(今日は)3回ぐらいから、早めに準備ができていた」と万全を強調した。

 明日3日には日本ハムとのホーム開幕戦(楽天生命パーク)を迎え、岸の先発が内定している。藤田は意気込む。「負け越したけど、ホームに帰ればファンが盛り上げてくれる。岸が投げるので、勝ちをつけさせたい。しっかり初戦とって、次は勝ち越せるように」。働き場所を問わず、チームの勝利に徹する男がいるからこそ、楽天はしぶとく戦える。【高橋洋平】