日本ハムのオズワルド・アルシア外野手(26)が、推定150メートルの特大2号ソロを放った。メジャー通算44本塁打の助っ人が本領を発揮し、チームは今季2度目の5連勝。貯金も今季最多の5に伸ばした。

 1点リードで迎えた6回2死無走者。フルカウントから唐川が投じた真ん中高めの140キロ直球を完璧に捉えた。「とても、気持ちよかったよ」と、打った瞬間に本塁打を確信。一瞬の静寂が訪れた後に、左翼側に陣取ったファイターズ応援団から歓喜のトランペットが鳴り出した。

 打球は、どこまで飛んだのか。右翼の平沢は「照明の下のところにボールが当たって戻ってきた」と証言した。屋根上部に設置されるLED照明を支える鉄筋に直撃したとみられ、今季から同球場で導入されたトラックマンで150・796メートルと計測された。

 来日1年目で日本野球に適応していることを証明する超特大弾だ。「良いスイングをすれば、間違いなく遠くまで飛ぶよ」。常に練習から体に染みこませているのが、地面と平行にバットを出すレベルスイング。打撃練習では遊撃手の頭を越えてライナーでフェンスに直撃する打球を心がけている。「そうすれば、バットが平行に出る」。この日も理想に近いスイングで、力強くはじき返した。

 栗山監督は「間違いなく、ああいう打者であると思って、こっちは無理しても来てもらったんだから」と、推定年俸1億3000万円プラス出来高の助っ人の活躍に笑みを見せた。5連勝で貯金5。アルシアもチームも波に乗ってきた。【木下大輔】