中日松坂大輔投手(37)が移籍後初白星を挙げた。松坂の日本球界勝利は2006年9月19日のソフトバンク戦以来。6回を投げ1失点。3安打、7四球、1死球、6奪三振、114球の内容だった。

 試合後のお立ち台での声は心なしかうわずっているようにも聞こえた。「チームが苦しい時にこれだけたくさんの人が入ってくれた中で久々の勝利を味わうことができた。最高です」と満面の笑顔で話した。

 「自分で連敗を止めてやろうと初回から飛ばしました」。走者を出しながらも要所を締め4回まで無得点に抑えた。5回が最大の難所だった。1死一、二塁から筒香に四球を与えて満塁。ロペスを迎えたところで場内の中日ファンが拍手で激励した。大声援に応えるように三ゴロで本塁封殺。続く宮崎には押し出し四球でこの日初の失点をしたが、梶谷はチェンジアップを打たせて一ゴロ。「ピンチの中での声援が僕に最後の力を与えてくれました」とファンの後押しに感謝した。

 5回を投げ終え、森監督から「もういいだろう」と交代を打診されたが「投げることしか考えませんでした」(松坂)と続投を志願した。

 「今日をきっかけにチームも僕ももっと上に行きたい」と松坂。復活劇が幕を開けた。