ソフトバンク内川聖一内野手(35)が、通算2000安打達成へ「M2」とした。残り4安打で迎えたロッテ3回戦(ZOZOマリン)で、1回に中前打、2回に右前適時打を放つなど4打数2安打1打点。元同僚のロッテ大隣からヒットを重ねた。さあ今日3日、一気に節目を駆け抜ける。

 強い風雨の中、内川らしい打撃に変わりはなかった。1回は変化球に崩されながら、左手一本で合わせた。打球は中前にポトリ。泳がされてもヒットゾーンに落とす技がある。2回は変化球を引きつけて、右前への適時打。ともに元同僚の大隣からの安打。節目に向けて前進しただけでなく「天候のこともあったし、チーム全体で早い回からという意識があった」と序盤での大量点に貢献した。

 大記録へ残り4本で迎えたこの日は試合前から異様な雰囲気に包まれていた。報道陣は前日1日の約3倍に膨れあがり、内川の一挙手一投足に注目が集まった。妻の翼さん、長女、長男。そして大分からは両親も駆けつけた。試合前練習ではリラックスした様子だったが「楽しくはない。結果を出さないといけないので」と重圧とも戦っている。

 工藤監督も主砲をアシストした。6回2死一塁、柳田が二ゴロでアウトになったシーン。リクエストでリプレー検証を要求。結果はアウトのままだったが、セーフになれば得点圏で内川に回るという場面で親心だった。

 2試合連続のマルチ安打。内川の状態が上昇してきたことに合わせ、チームも連勝で2位に浮上した。内川自身も大台へ、あと2本となった。内川の複数安打は、過去1794試合で571度もある。今日3日の達成確率は実に31・8%になる。内川は常々「1日でも早く達成して、早くチームの勝利だけを考えて打席に立ちたい」と話してきた。いよいよその時が近づいてきた。【山本大地】

 ◆最近の通算2000安打達成 13年中村紀洋(DeNA)15年和田一浩(中日)が2000安打まで残り2本とした次の試合で達成している。