24日午前の近畿地方の上空には、雨が降り続いた前日午後の鉛色から一転、澄み切った青空が広がっている。

 18時開始の阪神戦(甲子園)にスライド登板を予定するヤクルトのデーブ・ハフ投手は、前日の同戦の雨天中止が決まると「アイム レインマン」とジョーク交じりに笑った。先発予定の試合が雨で流れたのは、早くも今季2度目。甲子園での室内練習場での練習後には「明日は雨じゃないよね」と苦笑いを浮かべていた。ハフの願いが届いたのか、一夜明けた24日は、強い日差しが降り注いでいる。

 スライド登板は4月25日に続いて2度目だ。前回の相手も阪神で、6回2失点にまとめたが試合には敗れて3敗目を喫した。だが、このスライド登板で一定の手応えをつかんで以降、ここまで3戦1勝と安定感が出てきた。チームは現在4連敗中で、借金は9と苦境にあえいでいる。「スライド登板は問題ない」と話す助っ人左腕が、持ち前の制球力を駆使した好投でチームの暗雲を払いのける。