昨年10月に右ひじを手術したヤクルト小川が、5回3失点で今季初勝利を挙げた。1点リードの5回に逆転を許したが、直後の5回に4番バレンティンの2点適時打で逆転。勝利は昨年9月9日(巨人戦)以来で、本拠地神宮では昨年8月26日(DeNA戦)以来となる白星が転がり込んだ。

 「長かったなと思います。粘っていけばいいことがある。今日はブルペンの方に勝たせてもらった」と感謝した。1軍復帰3試合目で、序盤から直球主体の投球を取り戻した。左足を高々と上げるライアンフォームから、最速146キロをマーク。「前回、前々回は真っすぐの割合が少なかった。5回は反省点ですが、差し込めていた。低めに強くを意識した」と言った。1回は25球中17球が直球で、5回89球中48球を占めた。3失点したが、直球で押し、チェンジアップ、カットボールを散らして粘り強く試合をつくった。

 勝てない期間は、好調だった時代の映像を見て強い直球を取り戻すヒントを探った。小川監督は「彼にとってもチームにとっても大きな1勝」と言った。ライアンの復活星で借金を1ケタに戻し、29日からの交流戦に向かう。【前田祐輔】