楽天が接戦を落とし、借金が今季最多の18と膨らんだ。

 先発のエース則本昂大が5安打2失点完投と好投したが、1発に泣いた。1点を先制した直後の7回裏、先頭の4番鈴木を四球で歩かせると、5番松山に逆転2ランを浴びた。外角直球をうまく逆方向の左翼に運ばれた一発に「(調子が)悪くなくても負けたら一緒なんで」と悔やんだ。

 梨田監督は「鈴木には大事に入ったのかな。警戒し過ぎたのかな。暑い中で走塁で頑張ってくれたし、打線があと2点ぐらい取っていたらね」と、最高気温30度の中で奮闘したエースをねぎらった。

 則本は6回1死から四球で出塁し、2死後に遊撃への内野安打で二塁に進塁していた。リクエストでリプレー検証が行われるほど、際どいタイミングとなるスライディングだった。さらに7回にも2死から打席が回った。三振だったが、準備時間が少ない直後に投球するという、交流戦ならではの、パ・リーグの投手にとって慣れていない打席が、投球に影響した可能性もある。

 打線は初回、先制の好機を逃していた。1死一塁から3番田中が浅い右飛を打ち上げた。ハーフウエーにいた一塁走者の茂木が戻りきれず、右翼手の鈴木から一塁の松山に送球が渡って併殺となった。茂木は「出過ぎてしまった。初回で大事なランナー。鈴木君の肩を考えたら、セカンドでアウトでも仕方なかった。流れを切ってしまった。自分の判断ミスです」と反省した。相手先発はジョンソンで、ロースコアの展開が予想されていただけに、痛いミスだった。